2008年11月01日
川久保の林道 ~高槻の森の今~
農地里山の景観
初秋の川久保林道を初めて歩きました。
高槻の森林は人口林・天然林の比率は半々位だそうです。
林道沿いは、枝打ちや間伐などの手入れが結構されている印象でしたが、林業後継者等の担い手不足は深刻で、里山ネットワークや森のプラットフォームの方々がそれぞれ国有林、私有林で活動しておられるそうです。


私たちが、林道を歩いているとき、ばったりと、森のプラットフォームの方が、川久保の方の山の間伐とその搬出をされていました。
そして、代表の小柿正武さんにお話をお伺いすることができました。
間伐材の利用価値として、おっしゃっていたのは、木材は、再生可能な資源であること、そして、さらに燃さない限り、二酸化炭素を蓄え続けるので、地球温暖化にも貢献するとのこと。
また、植樹をして、木が大きくなるのには40~50年の歳月がかかります。そして、人工林は1ヘクタールに3000本という自然界では考えられない密度で植えて、互いに木が干渉しながら、「まーすぐな木」に育てるとのこと。その過程で、木が大きくなるたびに定期的に、「間伐」をやって最終的には800本/haくらいになるそうです。
昔は、間伐材は建築現場の足場なんかにも使われて、結構カネになりました。そして、製材もいまの3倍くらいで売れてましたが、それも今は昔。そういったことで、いまの林業では、生計は成り立たないので、放置される人工林も多くなっていて、「森のプラットフォーム」はそういった民有林の手入れをされているようです。


高槻市は、後継者のいない林業者から企業等に森林を斡旋する「森林銀行制度」を平成元年に全国で初めて導入したり、大阪府森林組合が間伐材を木質ペレットにする「森林資源加工センター」を全国で初めて設置するなど、意外と先進的な地域です。
また、市内の森林の九割以上は私有林で、林家は0.4%、それも小規模地主が中心だそうです。高槻市民の圧倒的多数は、少数の林業関係の方々の負担によって「豊かな自然環境・住環境」を享受していると言えそうです。
撮 影 日 2008年9月6日
撮影 場所 川久保(地図)
投 稿 者 ええとこブログ取材チーム
↓ランキングに参加してます☆是非一日ワンクリックお願いします♪m(__)m

Posted by 高槻市
at 12:04
│Comments(3)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
高槻は、みどり豊かな町、と思っていましたが、その陰には地道な努力があったのですね。
どなたかが、以前、「しんどい事はみんなで」と書かれていましたよね。
大変な事も大勢でやれば負担が軽くなるし、楽しくやってしまうことができるのではないでしょうか?
私にできることは少ないかもしれませんが、何か出来ることがあればと思います。
森のプラットフォームのみなさまは日頃どのような活動をされているのでしょう?
もっともっと知りたいですし、みんなでできることがあれば呼びかけて下さればと思います。
豊かな自然の中でのんびりとした時を過ごすと本当にリフレッシュでき、疲れ切った心と体が癒されます。そんな場所がすぐ近くにあるのは本当にありがたい事です。
みんなでこの素晴らしい環境を守っていければと思います。
木材の価格が三分の一では、採算を考えればとても出来る仕事ではありませんね。
森のプラットフォームや里山ネットワークの方々の活躍に頭が下がります。
阪神淡路大震災以来、災害が起これば、若者がどっとボランティアに駆けつけ頼もしいかぎりげすが、里山の手入れは、その災害を未然に防ぐ、あるいは災害を小さくする活動でもあると思います。
野球の練習だってそうでしたが、みんなと一緒にやるから、少々しんどいこともできます。一人だと、すぐにあきらめたりしちゃいます。
この森のプラットフォームの間伐の作業に出くわした一人ですが、小柿さんをはじめ、やっておられる方の明るさと元気さが印象的でした。
明るい人に出会うとこっちも元気がもらえました。
もっと、多く方に知ってもらいたい活動だと思います。