2007年05月04日
磐手杜神社の神事
歴史が偲ばれる景観
磐手杜神社では、馬祭・とんど・小豆粥神事といった行事が受け継がれています。
毎年5月5日に行われる大祭、通称「馬祭」は、「磐手杜神社の神輿渡御神事」として、市の無形民俗文化財に指定されています。(高槻市の無形民俗文化財)
とんどは、その年飾った門松や注連飾り、書初めで書いた物を持ち寄って焼き、その火で餅を焼いて食べます。
一緒に焼いたゆずは、のどに良いので、薬として使われます。また、焼けた後の灰も、畑に撒いて肥料として使われ、何一つ無駄にすることなく活用されます。
昔のものも十分でなく不便な時代に、使えるものは無駄なく使うという先人の工夫と知恵の結晶がそこにあります。
また、こういった行事は、地域の人が助け合って共同で行われてきました。
また、小豆粥神事とは、粥と竹筒を一緒に炊き、粥が炊き上がったときの竹筒に入っている粥の量で、その年の作物の出来を占うものです。
神事には、「みんなで協力すること」、「物を大切にすること」、さらに、「貧しくても知恵と工夫で生き抜いていくこと」の大切さが込められていて、こういった神事を引継いでいくことは、そういった先人達の営みや意識を伝えていくことなのだと思います。
●磐手杜神社神事関係資料
○磐手杜神社、成合春日神社の伝統行事とそれを支える人達
○地元の人達に支えられて祭りや神事が
○氏子あってのお宮さん
撮 影 日 平成19年1月15日
撮影場所 安満磐手町(地図)
投 稿 者 神畑善吉
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Posted by 高槻市
at 09:09
│Comments(4)
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きっと先人の思いを受け継いで、地域の人達が大切に守っているんだと思います。
また、社頭の杜は岩手の杜と呼ばれ、歌枕として名高かったとのこと。
高槻には、歌枕となっているところが数多くあるようですね
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/utamaku.html
個人的には、人の写っていない自然の風景の写真より、人の動きや表情が感じられるこのような写真の方が、「行ってみたい」、「知りたい」気持ちが湧き上がりますね。
その行事をすることに意味がない、生活に役立たないと思ってしまうと、参加する人がいなくなって無くなってしまうんでしょうね。
言われるように、引き継いでいくのは神事に込められた先人の思いなのかもしれません。
いつの時代も祭祀が人を引きつける大きな要因であるのは、祭祀がそのような「村の紐帯」を強くする機能をもっていて、いわば、神事や祭は常に集団の共感や同一視を確認する場でもあったように思います。
しかし、現代では、神事や祭りを続けていくのはむっちゃ苦労します。農業で強く結びついていた、地域の紐帯が衰弱し、どこでも神事や祭りは成立しにくい状況になっているものが多いのだと思います。
人間関係が希薄化したり、思いやりや感謝、ごめんなさいという気持ちがかけているとも言われる現代。
そんな時代だからこそ、神事や祭りの意味をもう一度考えなおす必要があるのだと思います。
【参考】 神道つれづれ
http://www.nippon-bunmei.jp/tsurezure-11.htm